2015年1月アーカイブ

皆さん、こんにちは。

もうすぐ節分ですね。ギャラリーにもこんな作品があります。

お福 置物.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

六兵衛窯作  お福 置物

 

  

福々しいお顔、体型、そして金色の着物が眩しく、見るからに「福」がやってきそうな置物です。

 

ところで、皆さんはなぜ、節分とお福さんが関係あるのかご存知ですか?

諸説ありますが、こんなお話が伝わっています。

 

『昔、むかし何日も雨が降らず、お百姓さんたちが困っていました。

そんな時、三人の娘を持ったお百姓がいて、ある夜、その家に鬼がやってきました。

鬼は、もし娘を一人嫁にくれたら雨が降らせてやってもいい、と言うのです。

お百姓さんは困りましたが、とうとう承諾してしまいました。

 

父親は三人の娘たちにその話をしました。上の二人はいやだといいましたが、三人目の娘は「私が行きましょう」と言いました。

その娘の名はお福といいました。

 

そして‥次の日から三日三晩雨が降り続きました。そして、とうとう鬼がやってきました。

家族はお福を渡すのはいやだったのですが、約束してしまったので仕方ありません。

鬼はお福を背負って行ってしまいました!

お福は母親からもらった菜種を背負われながら少しずつこぼして行きました。

 

遠い遠い山奥の鬼の家に着きました。

鬼と二人の生活が始まりました。

鬼は朝になるとどこかへ出かけて夜になると帰ってきます。

鬼は意外と親切で着物や食べ物を運んできてくれました。

でもお福は誰とも話せずとても寂しい日々を送っていました。

 

ある時、お福が外を見ていると黄色いものが見えました。

それは鬼に背負われてきたときに撒いてきた菜種の種が芽を出して花が咲いたのでした。

これに沿って行くと家に帰れるはず、とお福は早速その菜種に沿って家へと駆け出しました。

一日かかってやっと家に着きました。

家族の者はお福が帰ってきてとても喜びましたが、鬼がきっと取り返しにくるに違いない、と考えお福を押し入れに隠しました。

 

鬼はすぐにやってきて「お福を返せ、嫁を返せ」と怒鳴りました。

お母さんが炒った豆を持って出てきて、鬼に「この豆を蒔いて目が出たらお福を返します」と言いました。

鬼は「本当だな」と言って帰っていきました。

 

鬼は次の年の同じころ、やって来て「お福を返せ」と怒鳴りました。

父親が「豆の芽が出たか?」と言いました。鬼は「出てない‥」と言ってしょんぼりと帰っていきました。

それから毎年、鬼はやってきましたが、父親はその度に「鬼は外、福は内」と言って豆を鬼に投げ付けました。

炒った豆から芽も出るはずもなく鬼はそのたびにしょんぼりと帰っていきました。

それから毎年、同じ頃、鬼がやって来て、豆を投げ付けるようになったそうです』

 

‥それが「節分」のいわれのお話だそうです。

 

この話を聞いたとき、私はなんだか、鬼が可哀そうになってしまいました。

豆から芽が出ないという理由でしょんぼり引き下がるのも可笑しいです。

意外と親切な鬼だったのに‥。でもお福さんもそんな山奥で寂しく暮らすのはいやですよね。

 

そして一番活躍したのはお福さんですが、その陰にお母さんの知恵があったことも見逃せません。

 

このお話に教訓があるとしたら「鬼」という災いにも(お母さんのような)知恵と(お福さんのような)勇気を持って立ち向かえば「福と成す」ということかもしれません。

 

さて‥もうすぐ節分。「鬼は外!福は内!」と豆を撒いて鬼を追い出し、福を呼び込みましょう♪

皆さん、こんにちは。

今日もこんな酒器をご紹介します。

 鍾馗と邪鬼①.JPG

 

山本 雄次作

鐘鬼と邪鬼 徳利

 

「鐘馗さん」というのは聞かれたことがあると思います。

この徳利に描かれたまん丸いおなかのひげの生えた怖そうな人が「鐘鬼さん」です。

 

日本では端午の節供に兜やこいのぼりと共に飾られることが多いようです。

 

もともとは中国伝承の神さまです。

中国の唐の皇帝が病気で高熱で伏せっている時に夢の中で小鬼が悪戯をしているところに恐ろしい顔の大男が出てきて小鬼を食べてしまう夢をみました。

皇帝がその男に何者かを尋ねると、「自分は鐘馗といい、官吏になるため科挙の試験を受けたが受からず、そのことを恥じてこの世を去った。その時の皇帝が自分のことを手厚く葬ってくれたので、その恩に報いるためにやってきた」と言いました。

 

夢から覚めると皇帝の熱はすっかり下がって病気も治っていました。

皇帝は早速、著名な画家にその男の絵を描いてもらい、この「鐘馗」というものの絵は厄災、邪気を祓う効力があるとして世に広く知らしめました。

それが日本にも伝わり、戦国の武将などもこの鐘馗様を旗印にしたり、陣羽織にしたりしたそうです。

そして端午の節供に男の子の無事な成長を祈る時に飾られるようにもなりました。

 

また、京都の町屋では今でも屋根の軒先にこの「鐘馗さん」の人形が飾られているのを見ることができます。

厄払いという意味で家をしっかりと上から守ってくれる意味があるということです。

 

さて、そのような深~い意味のある「鐘馗さん」

 鍾馗と邪鬼① - コピー.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怖そうでもあるけれど‥ちょっとユーモラスな感じも漂っています。まん丸な体型のせいかな?

そして、この「鐘馗さん」が指さしているのは‥

 

小鬼。邪鬼です。

邪鬼も負けずににらみつけながらもこわごわという感じ。

水玉パンツがまた可笑しいです。

 

邪鬼アップ2.JPG

鍾馗と邪鬼②.JPG 鍾馗と邪鬼③.JPG

 

この小鬼の運命もいずれは鐘馗さんに食べられてしまうことでしょう。。(ちょっと可哀そうかな?)

鐘馗さんは私たちに降りかかる災いをしっかりと退治してくれるのですから。

 

 

 

この徳利は鐘馗さん、小鬼と色々な角度から見ても楽しめます。

置いて飾っておくだけでも厄除けになりそう‥

いやいや、やっぱり飾っておくだけじゃなく、徳利として使って頂いて、お酒を酌み交わし楽しい時を過ごしてください♪

 

 

 

山本雄次作

鐘馗と邪鬼 徳利 

H16.4㎝×φ8㎝

¥27,000(税込)

 

 

皆さん、こんにちは。

今日も「酒器百撰」からこんな酒器の紹介です。

 

 

恵比寿鯛徳利.JPG

 

 山本雄次作 

恵比寿さん鯛徳利・ぐい呑

 

大きな目の恵比寿さんがつり竿で金色に光る鯛を釣り上げているさまが描かれている縁起のよい酒器です。

恵比寿さんは立体になっています。

白と青い波とのコントラストも色鮮やかで思わず見入ってしまいます。。

 

徳利には外側に描かれていますが、、

 

 

 恵比寿鯛ぐい呑2.JPG

ぐい呑みの中を見て見ると鯛が見える趣向となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

その鯛を釣り上げる恵比寿さんの表情は?

 

 

恵比寿鯛ぐい呑3.JPG

 

 あまりの大漁にビックリ!!といった表情でしょうか。。

 

 

 

 

 

 

 

よく見てみると、恵比寿さんには白いきれいな歯まで細かく施されています。  

 恵比寿鯛ぐい呑4.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大胆なようで細かいところまで丁寧に作り込まれた作品です。

 

ユーモアにあふれた色彩豊かな酒器

この酒器があると楽しいお酒の時間がより盛り上がるのではないでしょうか。

 

恵比寿鯛徳利.JPG

山本雄次作

恵比寿さん鯛 徳利 (H16.3㎝×φ9.3㎝)  ¥37.800(税込)

恵比寿さん鯛 ぐい呑(H5.2㎝×φ8㎝)    ¥19,440(税込)

 

皆さん、こんにちは。

雪で始まった今年のお正月。

新しい年が始まり、日常生活もスタート。春の七草・鏡開きと次々と行事も過ぎていきます。

そして昨日は成人の日。昨日も今日もテレビでは日本全国各地の成人式の模様を紹介していました。

 

 

成人の日‥私にとっては遠いかなたですが、京都会館へ行った覚えがあります。振り袖を着て‥

そして今や我が娘があと何年かで成人式を迎えます。

私の時に作ってもらった振り袖を着せようと思っています。着物は月日が経っても着ることができて本当にいいですね。

しかしながら‥月日が経つのは本当にあっという間だと痛感するのもこんな時。

日々を大切に過ごそうと心新たにする今日このごろです。

 

 

 

 

さて、ギャラリー洛中洛外で行われた「酒器百撰」展からご紹介。

 

六瓢図徳利・ぐい呑.JPG山本雄次作 

六瓢図 徳利

     ぐい呑

 

六瓢=無病(むびょう)と読めることから無病息災で縁起がいいという意味で

徳利には瓢箪の形に金銀の5つの瓢箪が描かれて計6つの瓢箪になり、

ぐい呑みは金銀で6つの瓢箪が描かれています。

渋い金色の地に瓢箪と葉っぱとつるが描かれていて色んな角度から見てみるのも楽しい作品です。

 

この酒器でお酒を呑むと無病息災で過ごせそう‥

あ、お酒の飲みすぎだけはご注意を。

 

 

ともあれ、今年も皆さまが無病息災に過ごせますように。

 

 

山本雄次作

六瓢図 徳利 (H15.4㎝×φ9㎝)  ¥21,600(税込)

六瓢図 ぐい呑(H5.4㎝×φ5.3㎝)  ¥8,640(税込)

 

 

 

新年あけましておめでとうございます。

今年もギャラリー洛中洛外をよろしくお願いします。

ギャラリー洛中洛外は本日1月2日から営業しております♪

2015 洛中洛外 年賀 写真面.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は一面の銀世界‥

雪景色SR.JPGギャラリーの前も真っ白です。

今年の初仕事は雪かき‥

ちゃんとお客様が通れるように道を作りました、、

 

 

 

子どもの頃は雪が降ったり、積もったりがワクワクしてとても嬉しかったのに

今は真っ先に雪の弊害の方を心配してしまいます。

でも、雪かきなどをしているとちょっとだけワクワクしたりして‥

 

それでも皆様、外を出られる時は充分に注意してくださいね。

そして、この雪の中、来て下さるお客様を心よりお待ちしております。